第七十八番花隆山円光院 |
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はなたかさん えんこういん |
所 在 地 | 多気郡多気町平谷343 |
電話番号 | 05983-7-2983 |
本 尊 | 薬師如来 |
宗 派 | 真言宗山階派 |
真 言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
開 山 | 不詳 |
開 創 年 | 江戸初期(1600年代) |
縁 起 | 本尊薬師如来を安置する当山は、古記録など消失して縁起の詳細は明らかでない。寺伝によれば、現在の堂宇は寛保年間(1741〜44)に再建されたものと伝えられる。当山に残された弥勒堂の棟札に「明暦二年(1656)丙甲二月・・・」の墨書があり、江戸初期に創建されていたことがわかる。本堂には阿弥陀如来、千手観音、虚空蔵菩薩が安置されている。薬師堂に本尊薬師如来、脇侍の日光菩薩、月光菩薩、弥勒菩薩、大日如来、弘法大師など各尊像が多く祀られている。何れも江戸初期から中期にかけての作である。境内には石造弘法大師像、天保十三年(1842)造立の宝篋印塔が見られる。現在無住で七十五番霊場の丹生山神宮寺(丹生大師)の管理のもと運営されている。江戸時代末期、春山律師(実慧)という僧がいて集落の南、最高峰の山に道を開き、山頂の大地に高さ4mの重層の石造宝篋印塔を建てている。文政十三年(1830)のことである。正面に「春建宝塔」と記されている。実慧の墓は平谷の墓地にあり、墓石に「為少沙弥実慧」嘉永五年二月二日寂七十歳(1852)とある。当山の住僧であった実慧の足跡を知る唯一のものである。当山の山号花隆山について、かって当平谷の地にあった須麻漏売神社の祭神、天鈿女命(あめのうずめのみこと)は、神話では天の岩戸にお隠れになった天照大神を手力男命と共に外へ引き出すことに成功したり、天孫降臨の際、猿田彦命と問答したことなどで知られた女神である。この天鈿女命が猿田彦命を五十鈴川の川上までお送りしたとの記事が、同神社由緒書にあり、明治十三年の神社明細帳には、この須麻漏売神社の跡地が山続きに「ハナタカ山」と称し、所在地が「花高」と記されている。当山の山号「花隆山」も、天鈿女命と猿田彦命のつながりを感じさせるところである。当山は今、近在の人々に守られ、毎月二十一日には御詠歌講が営まれ、里人の信仰を集めている。また平素は無住のため、参詣納経の際には予め丹生大師神宮寺の方へ連絡されると便利である。 |
みどころ | |
年中行事 | |
交 通 | (公共交通)近鉄JR松阪駅より三交バス平谷下車徒歩2分。JR佐奈駅より徒歩5分。
(車)国道42号線JR佐奈駅南東300m。 |
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