八十八ヶ所寺院リスト ホーム ホーム


第四十七番 槙山 勝宝院 福成就寺

まきさん しょうほういん ふくじょうじゅじ

所 在 地名張市箕曲中村1041
電話番号0595-63-3363
本  尊薬師如来 宗  派真言宗室生寺派
真  言おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
開  山不詳 開 創 年不詳
縁  起当山も伊賀地区他寺院同様、天正の兵乱に罹り焼失して有力な史料なく、草創の由来は不詳である。「伊賀史建久三十年史」など郷土史によれば、平安中期寛和二年(986)すでにこの中村に壬生寺があった。長承三年(1134)の東大寺文書にも壬生寺の名があり、壬生寺が平安中期から鎌倉時代まで存在していたことはわかる。福成就寺の名は出てこないが史家においては、この壬生寺が福成就寺の前身ではないかと考えられている。一説には、空海の弟子道昌の開基とも伝えられ、本尊の薬師如来は延暦二十三年(804)空海が入唐の際、海上平穏祈願の為刻まれたとの説もある。所蔵の大般若経奥書には寛和二年(986)と記されており、平安中期の存立は明らかとされる。天正兵火後再建され、文禄年間(1592〜96)伊賀国守の筒井定次が灯明料五十石を寄進したという。江戸時代には、宝蔵寺、丈六寺、無動寺と共に名張郡の四大寺といわれた古刹である。安置の仏像は、本尊の薬師如来三尊はじめ、阿弥陀如来、十一面観音、如意輪観音、普賢菩薩、文殊菩薩及び不動明王、十二神将などの各尊像である。本造黒漆塗厨子は国の重要文化財(文明十二年、1480銘)。石造十三重塔は市の重要美術品(正応六年、1292建)に指定されている。この塔は源頼政の臣「猪之草太」の供養塔といわれ、草太は治承四年(1180)高倉宮より賜った法華経を、源頼政の命により東大寺へ納経の途次、黒田の地で刺され村人は経文を当山へ納め、寺僧は草太の供養としてこの石塔を建立したと伝えられている。このほか当山には仏画、両界曼荼羅、三千仏、涅槃図など多数の寺宝が所蔵されている。境内の観音堂(初午堂)は昭和三十五年新造営、旧暦の初午祭を修し、善男善女が多く訪れる。当山は伊賀四国八十八カ所第五十四番霊場、東海四十九薬師第一番霊場でもある。
みどころ 
年中行事旧暦2月初午の日 初午祭
8月1日     施餓鬼供養
交  通(公共交通)近鉄名張駅東口より三交バス西五番町下車徒歩5分。
(車)国道165号線、黒田大橋付近南入り。
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写  真 外観