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第二十九番 大宮山 密厳院 神王寺

おおみやさん みつごんいん じんのうじ

所 在 地伊賀市下柘植2262
電話番号0595-45-4086
本  尊薬師如来 宗  派真言宗豊山派
真  言おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
開  山中興法印重学 開 創 年江戸初期(1688-711頃)
縁  起当山は天正の伊賀兵火に罹りすべて焼失しているので、詳細は不明である。隣接に建つ日置神社の別当寺であったというから開創は相当さかのぼる古刹であると考えられる。当山の世代位牌に「重学」の碑があり、中興開山、宝永8年(1711)正月没とあるので、江戸初期の頃中興されたことが推定できる。その後二度火災に遭い、安永年間(1772-81)僧実英が再建したと伝え、文化9年(1812)に本堂が建立されている。爾来尼僧が往持した時代もあり、変遷も多かったという。明治27年(1894)上野愛染院の住職法印重弘が42歳で当山に往持し、大いに寺運を興隆させたといわれ、重弘を再中興の祖とされている。重弘は万能の人であったらしく、絵画、彫刻、版木の作品が今も現存しているという。本堂には、本尊の薬師如来三尊をはじめ、十二神将、大日如来、聖観音、千手観音、子安地蔵、不動明王が安置されている。境内仏として役行者、不動明を祀る。文化財としては子安地蔵(伝鎌倉期作、木造、像高49cm)鰐口三個、大般若経200巻を所蔵、宝永四年(1707)重学代の奥書がある。宝篋印塔は享保十三年(1728)法印重宥が伝染病平癒のため、土地の石で建立したと伝えられる。古来より「柘植のお大師さん」と親しまれ、信仰を集めている。
みどころ杉木立の繁る日置神社前を右廻りに降りていくと当山へ着く。山門に通じる杉木立に囲まれた石畳の古い参道が修験道上の趣きを深くしている。境内には、平成7年3月に町の文化財に指定された古木「紅梅」がある。眼下の集落がこじんまりと整い、東方の山々は室生赤目青山国定公園の特別地域に指定され、山頂の天然林にアセビ、イヌツゲが群生し天然記念物になっている。当山は伊賀四国八十八ヶ所第八十八番霊場・東海四十九薬師第五番霊場でもある。
年中行事1月21日    大般若
8月21日    施餓鬼法要
交  通(公共交通)近鉄上野市駅前(上野産業会館)より三交バス伊賀町役場下車徒歩30分
(車)名阪国道下柘植ICより側道を東方向へ
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写  真 外観